学術研究
Technology
遺伝子・細胞レベルからの健康創造をめざして
世界の核酸栄養研究をリードする
フォーデイズは核酸にいち早く着目し、ライフ・サイエンス研究所や東京大学などの研究機関と連携し、核酸栄養研究を重ねてきました。2015年にフォーデイズ学術研究室を設置。2019年には「次世代核酸ラボFD」を東京農工大学内に設立し、核酸素材の開発を加速。翌年には東京農工大学との共同研究講座「フォーデイズ次世代核酸研究講座」を設置。様々な研究者との共同研究を実現し、核酸、及び核酸素材の広範囲な研究を進めています。
人生100年時代を迎え、核酸を食べることが健康や美容に役立つことへの期待が高まっています。核酸栄養のリーディングカンパニーとして、フォーデイズはこれからも遺伝子・細胞レベルからの健康創造をめざして世界の核酸栄養研究をリードしてまいります。
さまざまな大学の研究室と核酸栄養の共同研究を進めています
核酸栄養の可能性をさまざまな角度から検証するために、次世代核酸ラボFDでは医学、薬学、農学、理学など、各分野の専門性の高い大学の先生方とさまざまなテーマで核酸栄養の共同研究を進めています。
共同研究先(12大学16研究室)(2023.10現在 順不同)
東京農工大学 | 田中 あかね 教授 |
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東京農工大学 | 野村 義宏 教授 |
東京農工大学 | 好田 正 教授 |
東京大学 | 伊藤 公一 特任准教授 |
大阪公立大学 | 小島 明子 准教授 |
金沢大学 | 松本 邦夫 教授 |
金沢大学 | 加藤 将夫 教授 |
東京都立大学 | 相垣 敏郎 特任教授 武尾 里美 助教 |
岐阜大学 | 長岡 利 シニア教授 |
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神戸大学 | 藤野 英己 教授 |
近畿大学 | 財満 信宏 教授 |
神戸学院大学 | 吉村 征浩 准教授 |
東邦大学 | 長田 拓哉 准教授 |
大阪青山大学 | 渡邊 敏明 教授 |
静岡県立大学 | 海野 けい子 客員准教授 |
近畿大学 | 森山 博由 准教授 森山 麻里子 客員准教授 |
人生100年時代の核酸栄養を考える
- ライフ・サイエンス研究所代表
宇住 晃治先生
東京大学医学部卒業。医学博士。
NPO法人KYG協会 理事長、医療法人社団KYG医療会 会長
KYG協会
栄養摂取の考え方は「量」から「質」に
核酸栄養研究のさらなる深化
核酸が生命の根源物質であり生命維持に不可欠であることは学問的に疑う余地がありません。しかし体内で合成されることから、栄養学では食事から摂取する重要性は軽視されてきました。しかし、医療分野では恒常性維持機能との関係が注目され、健常者の健康増進への影響に先駆けて研究が進み、その成果は外科領域では術後患者に対する経腸栄養剤への核酸の添加、また小児科領域では乳幼児の健やかな発育に重要として粉ミルクへの核酸の添加へと結びつきました。
私たちが研究を開始した当時は、核酸は加齢や肝臓の機能低下とともに体内量が減ってしまうため、しっかりと食事から補う必要があるのでは?ということから核酸研究を進めて参りましたが、分子生物学の発展とともに栄養学は分子栄養学へと進化しました。分子栄養学は、食や栄養素が遺伝子発現やシグナル伝達に与える影響などから分子レベルでそれらの機能性等を解明しようとする学問です。健康に対する関心の高まりや多様化とともに食や栄養成分に関する機能性研究は分子生物学的手法(分子栄養学)による評価が行われるようになってきました。
もちろん、核酸は遺伝情報を保持し、私たちの身体を作ったり生命維持のために必要なタンパク質を合成する「生命の根源物質」であり、食事からしっかりと摂取することの重要性には変わりありませんが、分子栄養学的なアプローチで機能性研究を進めていくなかで、核酸や核酸とともに存在するタンパク質は、分子量等の違いによって様々な機能性があることがわかってきました。それらの研究より、核酸の摂取についても量から質、つまり「不足するから補う」から「機能性を発揮する最適な質で摂取する」に進化させてゆくべきであるという知見を得ました。
私たちは100年を健康に生きるために病気の予防や健康増進に役立つものとして核酸栄養を研究しています。その機能性を解き明かすためには体内の分子レベルの変化を見定める時代になってきています。
そして現在では、様々な先生方と連携してその知見を深め、具体的な形で皆様の健康づくりに役立つための研究や開発を進めています。2019年9月、フォーデイズとライフ・サイエンス研究所は共同研究室「次世代核酸ラボFD」を設立しました。最先端の核酸栄養研究はここを拠点に進めており、核酸や核酸とともに存在するタンパク質等の分子量の違いによる機能性の解明など、分子栄養学的なアプローチを取り入れた核酸栄養研究のさらなる深化に努めております。私たちはこれからも、研究を通じて人生100年時代の健康づくりに貢献して参ります。
ライフ・サイエンス研究所
宇住晃治
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平均寿命が50歳を超えたのが1947年。栄養改善や医療の進歩、衛生環境の改善により1970年には平均寿命は70歳に、そして2020年、男性81.41歳、女性87.45歳となり、今や人生100年と言われる時代となりました。2050年には100歳以上生きる人が現在の7倍以上になるとの予測もあります。
平均寿命の短かった貧栄養の時代から飽食の時代、そして人生100年時代へと、栄養環境や時代背景も変化しました。そしてヒトゲノム計画の完了以降、生命科学の目覚ましい進歩がもたらした様々な知見によって、100歳まで健康に生きるための新たな方法などが見え始めてきています。栄養学の課題も不足する栄養素を補うことから、老化を遅らせ病気を予防し人生100年を健康で有意義に過ごすために最適なものを補うことへと変化し、栄養素の摂取量の考え方も時代背景や研究の進展とともに変化しています。
各種栄養素の必要摂取量は、貧栄養の時代に設定されたものが礎となっており、「不足を補う量」が基本的な考え方でした。しかし、飽食の時代、人生100年といわれる現代においては、食の機能性、特に食の第三次機能(生体調節)の重要性が云われてきており、栄養素の摂取については「不足を補う量」から「機能性を発揮する最適な質」へとシフトし、従来よりも細分化された新たな指標にアップグレードされています。
例えば、タンパク質を摂取する場合、タンパク質、ペプチド、アミノ酸など、どの形で摂るのかによって、その効果が異なることがわかってきました。タンパク質についても摂取量から、どのようなタンパク質を摂取したのか、その「質」が重要と言われるようになってきています。このように栄養摂取の考え方は「量」から「質」に変化してきています。